61 終始一貫、かわらない人キム・ギョンホ

[99.04.28]

レディ京郷99.5
Lady Kyung Hyang
キム・ナミさん提供(Kim Nam Hee nim SHOUT BBS 99.4.27)
 

4集「For 2000 AD」 で帰ってきた長髪ロッカー、キム・ギョンホ。

「生きているステージで歌う時、ほんとうに狂うほど幸せです!」

韓国ではじめてコンサート予告制を実施した人。だから、発売するCDジャケットに一年間の全国ツァーコンサート日程をあらかじめ記載して、こつこつと守っていく人。スタンディングコンサートを一番最初にこころみた人。いつどこで誰に会っても、いつも終始一貫変わらない人。「ナルルスルプゲハヌンサラムドゥル」「ナエサランチョンサンエソド」で認められた人。これらが、4集アルバムを発表した歌手キム・ギョンホ(数え29)を指して言う言葉だ。
久しぶりに彼に会った。
 

 コンサートがTVよりも良い100の理由


キム・ギョンホの歌は人を酔わせる。胸の中にとけこんでいるこまごまとした感情をしっかとつかみ出し、人を狂わせる。だから彼の歌は悲しい。人の様々な感情の中でも、ひときわ胸の痛む愛にこだわるからだ。

「外国ではロックといえば楽しさの表現です。でも我々はちがいます。今まで韓国ではロックといえば恨(ハン・せつなさ)と鬱憤の単語でしょう。それを発散する感じとでも言うのでしょうか。とにかく、愛と別れ、そういうようなものを主に歌っていれば、当然悲しい音楽になってしまうでしょうね」

キム・ギョンホの音楽が悲しいもうひとつの理由。内向的で、はにかみや、という彼の性格のせい。キム・ギョンホは人見知りが激しい。いったん親しくなれば墓場までも共に行くという義理派だが、初対面の人にはぎこちない方。今までまともな芸能人の友達ひとり持ったことがないのもそのためだ。心はいつも受け入れる準備ができているのに、他人の方が近づいてこないのだろうか?もっとも、だからといって全然友達がいないわけではない。ギタリストのイ・ヒョンソクは古い友達だ。一番気が合う人だ。キム・ギョンホが出せる音の最大値を知っている人。キム・ギョンホは無名時代にイ・ヒョンソクに会った。死にそうになって毎日歌ばかり歌うキム・ギョンホを見て「将来必ず成功する奴」という言葉を惜しまずに言ってくれた人は彼しかいなかった。

しかしキム・ギョンホはステージの上ではいつも■■だ。社交的でずうずうしくさえある。はては彼について自信のある人々さえ、まったく裏切られた!と思うほど、ぜんぜん違う人間になってしまう。

「コンサートではなぜそんなに違うんだ、とよく訊かれます。本当のキム・ギョンホに会えますよ。ふふ。コンサートは観客と一緒に作っていくものだと思います。『あいつは■■■、いっぺん見てやろう」といった感じで、穴が開くほど見物するだけの人たちは、コンサートの楽しみ方を知らない人たちですね。一緒に歌い、踊り、狂ったみたいになってわめいてもいい所がぼくのコンサートです。そんな人たちがぼくを変えるんです。だから裏切りの共犯者(?)は純粋に観客だと言えますね。」

「ナルルスルプゲハヌンサラムドゥル」以後キム・ギョンホは多忙になった。ほかの歌手のようにTV、ラジオ、ENGなどの放送スケジュールに縛られるほどではないが、来いと言われることも多いし、行く所も多かった。キム・ギョンホが出演できる番組というのは、歌手として基本的に出なければならない歌謡番組とコンサートステージ番組だけ。それなのに彼はあまりにも忙しかった。しかし彼は放送出演を早めに、そして未練なくうち切った。放送活動終了後、キム・ギョンホのコンサートは売り切れだった。コンサートなら、ヘアスタイル(長髪)や服装規制に対して卑屈になる必要もない。なんといっても、タイトル曲1つだけでアルバム活動をしなくてもよくなったことが、もっと気持ちよかった。

「タイトル曲とは一番大衆的な曲のことです。ぜったいにアルバムを代表する曲ではありません。TVでは最初から最後まで同じ歌ばかりを繰り返して歌わなければならないでしょう。歌を歌うことはそうだとしても、精魂こめて作ったアルバムをだた一曲だけで評価されるのはちょっと悔しいです。ともすればタイトル曲がアルバム全体の中で一番いい曲として解釈されることもありますから...。けれどもコンサートではそんな心配をしなくてもいいんです。ぼくの勝手にやれますから。」
 

結婚は早ければ来年、遅くても再来年!

よく知られているようにキム・ギョンホの両親はふたりともアナウンサー出身。父親は光州KBSアナウンサーだったし、母親はCBSアナウンサー。この事実のせいで生まれたエピソードがある。彼の発音がひときわ正確なのを見て人々の間に根拠のない噂が広まった。

「予想もしないことだったのですが、時々、両親に発音矯正を受けているのかと訊く人たちがいます。そんなことはありません。ただ歌手が高音処理をする時の技術なんです。なんと言っているのか歌詞がさっぱり聞き取れなかったので..。本当にもどかしいですね。」

キム・ギョンホは歌と同じぐらい酒が好きだ。酒席の雰囲気はもちろん、アルコールが好きなのだと単刀直入に言う。特に屋台(ポジャンマチャ)の気さくな雰囲気を楽しむ。どうせなら、さらっとしたビールよりも癖のある焼酎が好みに合う。酒量は焼酎2本程度。飲み友達はいろいろだ。音楽仲間、学校時代の友達、その日会った人など。いつどこででも目が合えば「一杯」と言うかもしれない。酒を飲まない時はだいたい家に居る。それも時間がゆっくりしている時のこと。よくあることではないが、とてもまれに暇ができれば、ひさしぶりの休息となる。最近はすっきりと読めるエッセイ集に興味がある。また映画のビデオも楽しむ方。カルト、アクション、メロなどジャンルを問わない。とくに法廷スリラーものを好む。

彼には現在彼女がいる。ファン達にはすでに知られている事実だが、将来を約束した、変わりない間柄の彼女。彼女と来年か再来年に結婚するつもりだ。思ったより早い感じの結婚計画について、キム・ギョンホは「早いですか?ぼくはむしろ遅いと思いますが」と答える。結婚したい理由?簡単明瞭だ。安定的に音楽活動をできそうだから。キム・ギョンホは自分の彼女についてただ、知的なイメージだと言うだけ。それ以上の質問はしないでくれと頼む。それでキム・ギョンホが説明できる彼女の話はここまでだ。それ以上の注釈はつけない。最初の頃に自信をもって彼女の存在について明かしたのも、「歌手」でありたいためで、芸能人にはなりたくないからだった。それ以上の不必要な関心を丁重に拒絶するのも、そのためだった。
 

クロスオーバー的な要素を加味した4集アルバム『For 2000 AD』

彼は音楽にも自己管理にも緻密だ。新しい音楽ジャンルを試みる時、基礎から掘り下げて新しいジャンルを作り出す。また、自分が望む所信とこだわりをたやすく取り下げはしない。たとえ同じ作曲家の曲でも、他人とは違うという差別化を強調する。ちょうど、違う人間がそれぞれ同じ質問してくるという単純な繰り返しにも、いつも誠実に答えるというプロ根性を持つ人らしく。他人のように、髪を染めたりアクセサリーでちゃらちゃらと飾ったりしないということも同じ文脈だ。4集アルバムは大衆的な要素をずいぶん考慮した。伝統ハードロックからクロスオーバー的な要素まで加味した。今までのアルバムは、大衆性を接ぎ木したハードロック、という要素が強かったが、今度のアルバムは新しく試みた実験タイプとキム・ギョンホ風ロックバラードが適切に混ぜられている。4集アルバムの全体タイトルは「For 2000 AD」。新しい千年を用意するという意味。古いものを捨て美しい未来に向かって跳躍しようというメッセージをこめている。タイトル曲は一度変えて、「非情」に落着したところだ。クラシックな雰囲気のロックバラードで、キム・ギョンホの強く荒々しいロック発声と、すすり泣くような唱法が、雄壮なコーラスとよく合っている。

「大衆性を考慮すること。ぼくのイメージを失わずに、ファンの前に毎年新しい姿で現れなければならないということが、いちばん大きな負担でした。個人的な考えだけでアルバムを進行するより、音楽専門家たちの意見をまとめなければならないということも、やさしいことではありませんでした。アルバムに収録された12曲が、個人的に全部気に入っているわけじゃありません。けれども愛するファンたちがPC通信を通して特別に頼んできた意見を十分に入れられたということは、ほんとうに満足で、甲斐があったと思います」

「写真撮る?それとも歌100曲歌う?」と訊けば、ためらいなく100曲歌うと叫ぶ(?)キム・ギョンホ。彼には歌しかない。
 


記事のストーリーとしては、98年の頃の記事を焼き直して...それに今回インタビューしたものを加えた感じですね。
「写真撮るより歌100曲」とか、芸能人とつきあいがないこととか、イ・ヒョンソクとの交友とか...。^^;

でも、4集についての本音がほの見えて面白いです。
やっぱり不本意なところがいろいろあったのでしょう...

ファンの意見を入れた、という点については...
SHOUT JAPANからの意見も、ひとつ採り入れていただきました^^
じつは今年1月頃に、イド事務所から各PC通信SHOUT、インターネットSHOUTに対して、意見徴集がありました。(当方の掲示板でもその旨広報しましたね)
そこで、SHOUT JAPANからはHORTAさんが意見書を書き、エリジェさんが翻訳してイド事務所に提出したことがあります。
 

「英語のサブタイトルをなにがなんでもつけること!!
歌詞もほんとのタイトルもハングルでもいいよ。このさい。でも英語のタイトル、並記してくれ〜!!
プロモーションがどんだけ楽か。英語だとメディアにものりやすい、というかハングルだとのらない。ハングルだと雑誌に紹介だってされない(されにくい)し、ラジオでだってかからない。(DJは自分の読めないタイトルの曲は決してかけない)そこんとこよろしく。
日本のロックファンの間では、キョンホは「ネオ・クラシカル」の旗手という見方をされているようです。実際彼のアルバムを扱っているCDショップの話によると、第3集では5曲目の「良心宣言」(様式美系)がロックファンの一番人気の楽曲だとか。「キョンホの曲を聴いたことがない人には、まずこの曲を聴いてもらうとまず間違いなく気に入ってくれる」、ということです。
長いあいだグランジやらオルタナティブなど、ダークでアグレッシブな楽曲一辺倒だったロック界にも、どうやら再びメロディが息を吹き替えしてきつつあるようです。アメリカからも良質なバンドが次々とデビューしています。
キョンホの声質からいってもdark & aggressiveなものは向いてない。むしろHard Popよりの楽曲〜pure metal〜dramaticな展開の楽曲(neo clasical)をつらぬいたほうが彼にとってbetterだと思うのだけど。]
1つめの、英語サブタイトルをつけてくれ、という要求には、しっかり応えていただけたようです^^
でも......肝心のつぎの音楽的な要求については...^^;;;;;;
5集を期待したいと思います。

彼もつらいのです...。
(んにゃ。前言撤回。けっこう幸せ者なのだ。ふんっ)
 

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